相続手続きを始めると、最初に必要になるのが戸籍の収集です。
「どこの役所へ行けばいいの?」
「何通くらい必要なの?」
「本籍地が分からない…」
このような疑問を持つ方は少なくありません。
この記事では、相続で必要となる戸籍の集め方を、初めての方にも分かりやすく解説します。
なぜ戸籍を集める必要があるの?
相続では、「誰が相続人なのか」を法律上確認しなければなりません。
そのため、亡くなられた方(被相続人)の出生から死亡までの連続した戸籍を取得し、相続人を確定します。
例えば、
- 結婚
- 転籍
- 養子縁組
- 離婚
などがあると、複数の戸籍にまたがって記録されています。
集める戸籍一覧
基本的には次の戸籍を取得します。
✅ 出生から死亡までの戸籍謄本
✅ 相続人全員の現在戸籍
これらを見て初めて、法定相続人を正確に確認できます。
ステップ1 本籍地を確認する
亡くなった方(例えば親)の本籍地が分からないは、「本籍地記載の住民票の除票」を請求するのが最も確実です。
また、戸籍の附票などで確認できることがあります。
ステップ2 戸籍を請求する
現在は、一定の条件を満たせば本籍地だけなく、居住地など最寄りの市区町村役場でも取得できるようなりました。この制度を「広域交付」と呼びます。
ただし、利用できる方や取得できる戸籍には条件があり、郵送請求では利用できません。また、本人、配偶者、父母祖父母などの直系尊属、子や孫などの直系卑属の戸籍謄本を請求することができますが、兄弟姉妹の戸籍謄本等を請求することができせん。なので、兄弟姉妹の戸籍を取得する場合は、従来通り、兄弟姉妹の戸籍がある市区町村に請求することなどになります。
ステップ3 古い戸籍も取得する
現在の戸籍だけでは足りません。
例えば、
現在戸籍
↓
改製原戸籍
↓
除籍
↓
さらに古い戸籍
というように、出生までさかのぼります。
「出生から死亡までつながっているか」が重要です。
ステップ4 相続人の戸籍も集める
被相続人だけではなく、
- 配偶者
- 子ども
- 兄弟姉妹
など、相続人となる方の現在戸籍も必要です。
郵送でも取得できる?
はい、可能です。
本籍地の市区町村へ
- 請求書
- 本人確認書類
- 定額小為替(必要な場合)
- 返信用封筒
などを送付して取得できます。
遠方の場合には便利な方法です。しかし、広域交付を利用する場合は、郵送請求は認められいません。
よくある失敗
本籍地と住所を勘違いする
本籍地と住所は違うことが多いです。実は本籍はどこに置いてもよいことになっています。ですから、婚姻時に記載する本籍地は自分の住んでいるところでなくても構いません。千代田区千代田一丁目1番1号にしている人が3000名いることは有名な話ですよね。
現在戸籍だけ取得してしまう
出生までつながっていないと、相続登記では使用できません。
古い戸籍が読めない
改製原戸籍は手書きで記載されていることが多く、解読が難しい場合があります。
よくある質問
Q. 何通くらい必要ですか?
相続によって異なります。
転籍が多い方では10通以上になることもあります。
Q. 戸籍集めにはどれくらい時間がかかりますか?
広域交付を利用しても、その日のうちに交付される場合もあれば、内容や自治体の状況によっては数日かかることもあります。自治体によっては、広域交付を利用する場合は事前に連絡をしてほしいというところもあります。利用したい市区町村のホームページで確認しましょう。
Q. 自分で集められますか?
もちろん可能です。
ただし、戸籍が複雑な場合や、どこまで取得すればよいか判断が難しい場合は、司法書士へ相談することでスムーズに進められます。
まとめ
相続手続きでは、戸籍収集が最初の重要なステップです。
特に相続登記では、出生から死亡までの戸籍が必要になるため、現在戸籍だけでは足りません。
早めに準備を始めることで、その後の相続登記や預貯金の解約などもスムーズに進められます。


